誰でもみんな好きなカードがあると思う。絵が好き、背景設定が好き、効果が好き、いろいろあると思う。今回自分は自分の好きなカードについて書いてみようと思った。この記事で紹介するカードは、天下一ヴドゥ会で登場した中立ミニオンの「魂剥ぐロア・ハッカー」だ。自分はこのカードの効果が非常に面白いと思って、気に入っている。この記事を読んで誰かに少しでも興味を持ってもらえると嬉しい。
蛇なのか蟷螂なのか孔雀なのかわからん外観をしているのも悪くない。ただ、捕食には不向きの手と牙で、丸呑みするには胸が空いてるし...。生活には苦労しそうな体だ。
コンテンツ
- 魂剥ぐロア・ハッカーとは (ケガレた血の効果処理)
- 魂剥ぐロア・ハッカーの使い道
- 2-1.コントロール対決でのファティーグゲームの加速
- 2-2.コントロール対決でのファティーグの簡易デッキ追加
- 2-3.メックトゥーンのメタ
- 2-4.実質無敵貫通
- まとめ
1.魂剥ぐロア・ハッカーとは (ケガレた血の効果処理)
魂剥ぐロア・ハッカーはステータスを考えると10マナと重い割り低い9/6で、攻撃偏重型なミニオンだ。しかしこのミニオンの力はその断末魔だ。このミニオンが死んだとき、お互いのデッキに「ケガレた血」を一枚ずつ入れる。「ケガレた血」を引くと、引いたプレイヤーに3点ダメージを与え、さらにデッキに「ケガレた血」を追加で2枚入れる。つまり、引くとダメージを受ける外れカードをお互いのデッキに追加するのだ。そして外れカードは引いてしまうと、さらに増殖する。この効果により、お互いのデッキが少なくなるコントロールデッキや一部のOTKコンボデッキには非常に強く作用する。以降の内容ではその使い方の考察について触れる。
その前に、少しわかりづらいケガレた血の効果処理について一旦まとめる。ケガレた血を引いた時の処理は実際にはこうだ。
- ①ケガレた血を引く
- ②3ダメージ受ける
- ③自動詠唱のため、カードを引く(本来引くはずだった分)
- ④デッキにケガレた血を追加する。
演出では①→②→④→③のように表示されるため勘違いしやすいが、実際には①→②→③→④だ。その証拠にデッキがケガレた血1枚のみの状態でターンを迎えると、ドローしたケガレた血の効果で3点ダメージを受けた後に、疲労のダメージが一回入ってドローが終わりになる。新たに追加された2枚のケガレた血は引かないのだ。当然デッキにケガレた血が4枚のみの状態でターンを迎えると、ケガレた血を4枚引いて4×3ダメージ受けた後、疲労のダメージが入り、その後にデッキにケガレた血が新たに合計8枚追加されることになる。この処理順番は魂剥ぐロア・ハッカーを使う上で必須の知識なので覚えておこう。なお、手札が一杯(10枚)の状態でケガレた血を引くと、ほかの自動詠唱と同様に、効果を発揮せずにただのカードとして消滅するので、そこも覚えておこう。
こいつってもしかして病原菌か何かなのか。
2.魂剥ぐロア・ハッカーの使い道
2-1.コントロール対決でのファティーグゲームの加速
コントロールデッキでは、お互いのデッキが切れるまで戦う、いわゆる「ファティーグゲーム」になることが多い。疲労のダメージは累積するため、ファティーグゲームではデッキ一枚の差が大きなダメージ差につながってくる。魂剥ぐロア・ハッカーのケガレた血はその差をさらに指数関数的に加速していく。
例えば、通常デッキが切れた後の4ターンのダメージは1+2+3+4で10点だが、ケガレた血があると、
- 1ターン目 3+1=4
- 2ターン目 3×2+2=8
- 3ターン目 3×4+3=15
- 4ターン目 3×8+4=28
たった4ターンで合計55点だ。5ターン目などたった一ターンで53点持っていかれる。デッキ数枚の差が天地を分けるのだ。勿論、ケガレた血を撒くタイミング次第で結果が変わる可能性はある。序盤にケガレた血を撒いてしまい、さらに不運にも自分だけ複数引いてしまうと、こちらが悲惨な目に合う。このためケガレた血を撒くのは基本は終盤、相手のデッキがつきかけて、自分と相手のケガレた血を引く確率差が大きく現れた時だ。また、手札が一杯の状態で相手にケガレた血を引かれてしまうと、ケガレた血が消滅してしまうため、できるだけ相手の手札+デッキが9枚以下になったときに使いたい。
魂剥ぐロア・ハッカーはケガレた血を撒くタイミングは非常に重要だが、コントロールデッキのファティーグゲームで強力なエンドカードとなりえるカードだ。そのため「死人の手札」などのデッキを増やすカードと非常に相性が良い。
もうすぐスタン落ちするけど、新カードでこういうの出ないかな
2-2.コントロール対決でのファティーグの簡易デッキ追加
ケガレた血は強力だが、実はケガレた血をデッキから消す方法がある。それは手札が燃えるときだ。手札がいっぱい(10枚)の状態でカードを引こうとすると、デッキのカードを引けずに燃える。この時はケガレた血のような自動詠唱カードもその効果を発揮せずに、追加のドローもなく燃えるので、デッキ枚数として利用できる。序盤にケガレた血を埋め、不運にも何度か引いてしまった場合は、最悪自分の手札を10枚をキープして、ケガレた血を燃やしてしまおう。そうすることで実質デッキ増加として扱うことができる。時にはデッキ追加としても使えるのが魂剥ぐロア・ハッカーの面白さだ。
即座に手札を3枚増やせるカード。手札をパンクさせるのに便利
2-3.メックトゥーンのメタ
みんなはメックトゥーンを知っているか。誰もが一度はプリーストやドルイドにメックトゥーンで爆発させられたことがあるだろう。魂剥ぐロア・ハッカーは逆に相手の顔を爆発させることができる。魂剥ぐロア・ハッカーは相手のデッキにケガレた血という「カード」を追加する。そしてケガレた血は引くと増えるので、決してデッキが尽きることはなくなる(燃やされない限り)。つまり魂剥ぐロア・ハッカーを爆発させてその血を敵に浴びせれば、ほぼ確実にメックトゥーンを倒せるのだ。慈悲はない。逃げ場もない。相手のデッキが尽き、手札も9枚以下になり「さぁ後はどうやってコンボパーツ以外を使い切るかなー」と勝ち確気分で呑気しているOTK野郎を地獄の底に落としてやろう。
確実に決めるためには、ケガレた血を燃やされないために注意すること、そして魂剥ぐロア・ハッカーに沈黙されないように注意することが必要だ。特に沈黙対策では、速攻で魂剥ぐロア・ハッカーを破壊する必要があり、コインやコスト踏み倒しと低コスト除去が必要になる。コスト踏み倒しは「ブームシップ」や「パーティを組もう」などがあり、低コスト除去の例は「シールドスラム」などがある。いろいろ考えて、メックトゥーンアンチができる。魂剥ぐロア・ハッカーはその存在がメックトゥーン対策になるのだ。
メカが血にやられるとは皮肉な。
2-4.実質無敵貫通
ケガレた血によるダメージは、相手ターン中に発生するものだ。よって相手に「タイム!」を使われていても、その効果が切れた後にダメージが入ることになる。さらに「アイスブロック」に関しては相手ターン中には秘策が発動しないため、すり抜けてダメージを入れることができる。魂剥ぐロア・ハッカーはこのような無敵貫通として使うことができる。今後パラディンのOTKやワイルドでのメイジのOTKに我慢できなくなったら、魂剥ぐロア・ハッカーを考えてみよう。最後は相手が引くかどうかの運になるが、相手の無敵をすり抜け倒すことができるのはこのカードくらいだ。それに相手のコンボがほぼ完成して、「無敵カードがあるからこの試合は勝ち確!」と思っているところに止め一撃を食らわせられれば最高に気持ちがいいだろう。
人の心を押しつぶす無敵カード達
3.まとめ
いろいろ書いたが、魂剥ぐロア・ハッカーの紹介は以上だ。10マナのためにコンボには使いずらいが特殊な能力なため、いろいろ使い道があって面白い。特にメタによってその強さが大きく変化するカードなので、今後が楽しみなカードの一つだ。最後に自分が魂剥ぐロア・ハッカーを使用しているデッキを紹介する。以前の記事にも紹介したビッグウォーリアだ。まぁ自分はこのデッキが大好きなだけだけど。もうすぐそのデッキの大部分がスタン落ちすると思うと悲しくてならない。この記事を読んで魂剥ぐロア・ハッカーに興味を持ったら、ぜひデッキを考えたり、使えそうなメタを考えてみてほしい。
コード
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